日本の大学も「読ませない」
2016年07月20日
日本の大学も「読ませない」
「あなたは、自分の勉強にかかわる読書を、1日平均何ページくらい読みますか?」
と早稲田大学の受講生たちに、聞いたところ、「1・2ページ」が平均的な答えでした。その少なさに驚いて、同じ質問を有名国立大学の学生にしたところ「2・3ページ」。 さすが、国立、2倍!??
また、「1日の読書時間は平均30分、全く読まない人は4割弱」と、大学生の本離れを心配する記事を読んだことがあります。「え、30分、長くなった」と思いましたが、この調査の読書時間は雑誌も含んでの時間でした!
しかし、良く考えてみて、日米の大学での読書量の違いは「学生の読書習慣」ではなくて、大学の教員の「読書を通した教育」の違いにあるのではと気付きました。簡単に言うと、「日本では、大学の先生が読ませないから、学生が読まない」ということです。日本の先生方は「教える」のが仕事で、学生が「自分で勉強する」のに期待をしていない?し、強制もしない、と考えておられると察します。
これでは、大学生としての勉学は成り立たないと思います。高校までの「学習」では「習って学ぶ」ですが、大学での「学問」になると「自分で問いを立てて、学ぶ」に変わります。学生が自分で「問いを立てる」ためには、幅広い知識が必要で、そのために読書が欠かせないのです。
簡単ですが、アメリカの学校における読書指導を参考に、日本の学校での読書の指導についてみてきました。明らかに、日本の学校現場では「読書の重要性」が高く認められていません。そして、小学校から大学までの日本の学校の先生は同じ考え方を持っているのだと確信しました。
(もちろん、子どもたち・学生に読書を強く進めている日本の学校・大学の先生が多くおられるのは知っています。あくまで一般的傾向としての話です。)