「タキソノミー理論」について考える

2016年04月3日

当塾では、『ブルームのタキソノミー理論』を基本として、指導プログラムを組み立てています。
まずは、皆様にその理論をご紹介いたします。

 

アメリカの教育学者、ベンジャミン・ブルーム博士が、「教育目標の分類学:認知領域」(TAXONOMY OF EDUCATIONAL OBJECTIVES Cognitive and Affective Domains)で、「思考」は、「知識を想起すること」から始まり、「分析や総合を生かして新たなものの価値を判断する」という複雑なものへ伸長、発達していくという6階層の思考スキルを1956年に発表しました。

知識→理解→応用→分析→総合→評価 の6階層が、認知領域におけるブルームのタキソノミーです。
「知識」:(知る、暗記する、想起する)→ 「理解」:(わかる)→ 応用:(知識を実際の物事に当てはめて使用する)→ 分析:(物事を部分に分けたり区別したりする)→ 総合:(分析した部分を組み合わせて新たな物を生み出す)→評価:(分析や総合を生かして新たなものの価値を判断する)

 

現在は2016年ですから、ブルーム博士の分類学が作成されてから、60年の歳月が流れています。
世の中の変化は勿論ですが、専門家の日々の研究も進み、ブルーム博士の分類には問題があると、2000年には、ブルーム博士の生徒だったアンダーソン博士とその同僚たちが、ブルーム博士の改訂版タキソノミーを発表しました。
改訂版では、記憶→理解→応用→分析→評価→創造 の6階層になっています。
その後もガニエ教授やロバート・マルザーノ上級研究員が新しいタキソノミーを提示しています。

 

どの分類にも完璧はなく、長所・短所はあることでしょうが、大切なのは、自分が「正解のない問い」を持った時、どのようなプロセスで思考を深めていくのか、その思考法を持っているということになると考えます。
オリジナル・ブルーム・タキソノミーをベースに、「思考」を下位から上位へと伸長させ、「自分で考えて、自分の意見を持ち、それを人に伝える力」を身につけたいものです。

 

興味のある方は、下記のような本もありますので、ご一読いただければと思います。
・「学習評価ハンドブック 上」 B.S.ブルーム他(著) 渋谷憲一他(訳)  第一法規出版
・「学習評価ハンドブック 下」 B.S.ブルーム他(著) 渋谷憲一他(訳)  第一法規出版
・「すべての子どもにたしかな学力を」 B.S.ブルーム他(著) 稲葉宏雄他(訳) 明治出版 

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