読書

2016年04月10日

私が子どもの頃は、テレビゲームも携帯電話もなく、読書は手っ取り早い娯楽でした。
小学校・中学校・高校と、授業は土曜日がお昼まで、日曜日は終日休みだったので、翌朝の起床時間を気にせず読書ができる土曜日の夜は、至福の時間でした。
これまで読んだ本の中には、その本を手にしている時の、咲いている花や木々、図書室や教室、友達との会話、家族の姿など、当時の周りの風景、季節の匂いまでも呼び起こさせるものがあります。
しばし私は、今より若い自分に対面し、喜怒哀楽を伴ったなつかしさに包まれます。
本の中に自分を投影し、想像をふくらませ、思い存分遊びました。本から受けた影響は多々ありますし、今の私を構成している一部分にもなっていると思います。

 

さて、『読書』には3種類あります。「楽しみとしての読書」、「教養としての読書」、「学習としての読書」です。
「楽しみとしての読書」は、自分が興味のある分野を楽しんで読みます。
「教養としての読書」は、本から得た知識を咀嚼して自分のものにするという工程を通ります。
「学習としての読書」は、学校の教科書を読むことです。教科書ではさまざまな学習言語に出会います。日常生活の中で自然に体得していく生活言語とは違い、学習活動や授業で習得する学習言語は、より深い思考を必要とし、一般常識の裾野を広げます。

 

読書は「考える力」の土壌となる言葉を増やし、語彙力や表現力を養います。
一つの単語を説明するのにも、より多くの言葉を知っていると、言い換えや別の言葉で、相手に自分の意見を分かりやすく伝えることができます。幅広く読むことで多様な視点を持つことができ、多角的な物の見方や考え方ができるようになります。コミュニケーションにおいての意思疎通の範囲が広がります。また、幅広い知識や情報を得ることで、視野が広がり世界観も広がります。

読書は、自分で考えて自分の意見を持つための、考える力・深い思考力を身に付けるための、最初の大切なツールです。

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