牧野植物園

2016年04月17日

五台山へ行きました。
朱色のつつじがとても鮮やかで、松の木々では「ゲーキョ・ゲーキョ・ジー」とハルゼミが鳴いていました。
昨夜の雨のおかげで、一段と瑞々しい草木の緑の中を散策できました。
この時期の緑は本当に柔らかい。黄緑、萌黄、若草色、何種類もの緑を味わいながら、太陽の光と共に歩くことは、心が洗われる心地良さでした。

 

牧野植物園では、「すみれ・たんぽぽ展」が開催されていました。
たんぽぽは、1つの頭花に120~200個の小花(しょうか)があること、今まで花びらだと思っていた一枚一枚が、一つ一つの花だったとは、驚きでした。
すみれもたんぽぽも身近な花だけど、初めて知ることがたくさんあって、新しい気づきに乾杯!とルンルン気分でした。
中でも、2015年に実施したタンポポ調査で、文字通り山のように積んであった、市民の皆さんから送られてきたタンポポ調査用紙、それを分析して作成した高知県内の市町村別分布マップは、見てすぐにわかるように立体的に提示してあり、興味をひかれるものでした。
すみれ種類トップは香美市で24種類、タンポポ種類トップは大豊町と梼原町で8種類とのことでした。
できるだけたくさんのデータを集めて、そこから一つの結果を導いています。
ロジカルシンキングの手法の一つの帰納法が使われているのだなと感じました。

 

暑すぎもせず寒すぎもしない。こんな日は、自然の中に身を置くと気持ちが良いです。
「春の野に菫つみにと来(こ)し我そ野をなつかしみ一夜寝にける」【春の野原にスミレを摘みにきたのだが、野辺の美しさに心ひかれて、ここでつい一夜を明かしてしまったなぁ。】(万葉集)と詠んだ、1200年以上も前に生きた山部赤人は、牧野植物園でも一夜を明かすことだろうなあと思いを馳せたことでした。

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