蝉時雨

2016年07月16日

庭の木々にとまったクマゼミの大合唱が、今日も響いています。
エゴノキとヤマボウシの間を、足早に通ろうとすると、大きな羽音を立てて一斉に飛び立ち、私の頭や手にぶつかってしまうクマゼミもいます。
そうっと木々に近寄ると、目の前の低い位置でさえ、何匹ものクマゼミが、お腹を振りながら鳴いています。静かにとまっているのは、雌なのでしょう。
アブラゼミはまだみかけません。数が減ってきているのでしょうか。
木の色に紛れて見つけにくいのですが、ニイニイゼミもいます。
「長い間土の中で過ごして、地上に出てきても1週間ほどの短い命」とよく聞きます。
幼虫が、地中にいる期間は1年から7年、中には17年のセミもいるらしいのですが、地上では、3週間から1か月くらい生きているそうです。
地中では、モグラやケラや菌類の、地上では、クモやハチやカマキリなどの天敵がいます。なかなか厳しい一生です。
セミの鳴き声はにぎやかで、やかましく鳴きしきるけど、気持ちは和らぎます。

 

松尾芭蕉『奥の細道』の中の有名な句です。「閑さや岩にしみ入る蝉の声」(ああ何という静けさだ。その中で岩に染み通っていくような蝉の声が、いよいよ静けさを強めている。)

 

山中の自然の中に身心をゆだねると、この心境が味わえることと思います。
蝉

ホッツ スタディハウス 高知
Tel.088-831-2089
〒780-8040 高知市神田853-16
E-mail:kochi@ehots.jp