小論文

2016年05月12日

大学は、「小論文」で受験者に何を求めているのでしょうか。
「小論文」を入試科目に課す大学が増えています。
大学により、試験時間や文字数には開きがあります。
出された課題について、自分の考えを、60分~120分の時間で、400字~1,200字の範囲で書きます。
大学は、中学校や高校で学んだこと、興味や関心を持ったことを、より深く研究するところです。
自分で問いをたて、答えを導くために、自ら主体的に取り組んでいくところです。
大学は、自分の考えをまとめて表現すること、相手に説得力を持って自分の考えを伝えること、文の体裁を整える力を求めています。

 

自分の考えをまとめて表現するには、まず、ブレインストーミングで、自分が頭に持っている全ての知識を書き出します。次に、それらの知識を分類し、整理して、優先順に並べ替えます。そして、自分の意見や考えをサポートするのに、最も重要なことから書き始めます。試験時間が決められています。参考資料も使えません。課題を的確に理解して、自分の考えをまとめて表現するには、常日頃から新聞や本などを読んで幅広い知識を蓄え、言葉を獲得しておくことが重要です。より多くの言葉を修得していることで、ブレインストーミングが豊かなものになるからです。

 

採点者は一度に数多くの小論文を採点するわけですから、採点者にとってわかりやすく、説得力のある文章であることが大切です。
冒頭に自分の論点を明確に提示することで、採点者はその論文が、どのような展開になっているのか推察しやすくなります。
次に続く本論で、自分の論点の根拠を述べます。自分の経験や体験に基づいたものを入れると、説得力が増し、効果的です。
最後に、自分の主張をもう一度述べて小論文を結びます。
このような手順で、序論、本論、結論を論述していくと、相手に説得力を持って自分の考えを伝える小論文が書けます。

 

文の体裁を整える力というのは、誤字、脱字がなく、不適切な接続詞の使い方や語順の誤りもない文章を書ける力ということです。それらの力も、小論文で試されているのです。

 

大学ではテーマを決めて、専門的に研究していきます。そして、その研究成果をレポートや論文という形で発表していきます。それらを書く力を受験生が身につけているか、小論文で確認しています。
受験当日までに、小論文を書くトレーニングを繰り返して、書く技術を鍛えておきましょう。そうすることで、大学が受験者に求めているものを達成することができます。

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