ゴールデンウイーク

2016年05月9日

ゴールデンウイークが終わりました。
国民の祝日は、いくつになっても、ワクワクしてしまいます。
国道197号線を車で走ると、高知県独特のフラフがはためき、鯉のぼりが泳いでいます。
「男の子が生まれたよ」「うちには男の子がいるよ」「元気に成長して欲しいよ」
フラフや鯉のぼりが、その家の喜びを表しています。

 

20台ほどのライダーの一群が対向車線を走り抜け、別のライダーの一群は、車を追い越し、左手を出して合図をし、走り去って行きます。反射的に「どういたしまして」と、車中で言葉を返していた自分がおかしくて笑ってしまいます。
純粋に楽しんでいる様子が、こちらにまで伝わってくるのです。

 

時間の余裕が、フラフや鯉のぼり、ライダーたち、物や人に対して、ゆっくりと感じ、ゆったりと味わうことをさせてくれます。
時間的ゆとりが、自分自身を非日常に置かせてくれます。

 

民俗学者の柳田國男が水田稲作農耕民の日常生活文化を分析するための分析概念として「ハレとケ」を提唱しています。
「ハレ(晴れ)」は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、「ケ(褻)」は普段の生活である「日常」を表しています。
昔は「ハレの日」には、餅、赤飯、白米、尾頭つきの魚、酒などを飲食して、そのための器も「ハレの日」用であり、日常的には用いられなかったのです。現在では、それらの食べ物も望めば「ケの日」の食事として普通に食べられます。
お正月のおせち料理、桃の節句のちらしずし、端午の節句のちまき・・・と暦を頭でめくりながら「ハレの日」の食べ物を思い起こしてみます。
時間にゆとりがあることは素晴らしい。
日常の中に非日常が入るから、身体だけでなく心意が疲れていても、回復することができ、また日常へ元気に戻っていくことができます。

春野菜・山菜

2016年04月28日

たけのこ、ツタンカーメンのえんどう豆、夏みかんをそれぞれ違う方からいただきました。
旬ではなくても、キュウリやナスなど多くの野菜を一年中食すことができますが、やはり旬のものを食べるとおいしさは格別です。
まして、人様が「どうぞ」とくださったものだから、その気持ちが嬉しくて、おいしさが倍増します。
たけのこは、酢味噌あえと煮物、ツタンカーメンは豆ごはん、夏みかんはヨーグルトデザートにしていただきました。
春は、わらび、ぜんまい、ふきなど、あく抜きの必要な手間暇かかる山菜が多いけれど、独特の風味に舌鼓です。

 

「君がため春の野に出で若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ」(光孝天皇)【あなたにさしあげるため、春の野原に出かけて若菜を摘んでいる私の着物の袖に、雪がしきりに降りかかってくる。】
「明日よりは春菜摘まむと標めし野に 昨日も今日も雪は降りつつ」(山部赤人)【明日こそ春菜を採ろうと思うのに、昨日も今日も雪が降って積もってしまい、中々採ることができない。】
寒さの残る春の野原で、セリ、ナズナ、スズナ、スズシロ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、フキノトウなどを摘んでいるのですね。
縄文・弥生の時代から、人々が食べていた数々の山菜や野草の中のほんの一部になるけれど、変わらない食文化が続いています。

熊本地震

2016年04月19日

4月14日から、熊本・大分で激震が相次いでいます。
亡くなった方や行方不明の方、たくさんの犠牲者が出ています。
今日も何度か地震速報がテロップで流れています。震度1以上の揺れを600回以上観測しているとのことです。
いつになれば揺れなくなるのだろうと、もどかしい思いです。
「不足する救援物資、仕分け・配送を担当する人手の不足、停電、水不足」などの不安な情報が目や耳に入ります。
被災した若者たちがおにぎりを握り、ごみを片づけ、何十回も水運びに往復し、助け合って避難所生活をしている姿をテレビで見ました。
「日本」は地震の国なのだと、災害が起きるたびに思い起こします。
地震活動が一刻も早く終息して、復旧が進むことを祈ります。

牧野植物園

2016年04月17日

五台山へ行きました。
朱色のつつじがとても鮮やかで、松の木々では「ゲーキョ・ゲーキョ・ジー」とハルゼミが鳴いていました。
昨夜の雨のおかげで、一段と瑞々しい草木の緑の中を散策できました。
この時期の緑は本当に柔らかい。黄緑、萌黄、若草色、何種類もの緑を味わいながら、太陽の光と共に歩くことは、心が洗われる心地良さでした。

 

牧野植物園では、「すみれ・たんぽぽ展」が開催されていました。
たんぽぽは、1つの頭花に120~200個の小花(しょうか)があること、今まで花びらだと思っていた一枚一枚が、一つ一つの花だったとは、驚きでした。
すみれもたんぽぽも身近な花だけど、初めて知ることがたくさんあって、新しい気づきに乾杯!とルンルン気分でした。
中でも、2015年に実施したタンポポ調査で、文字通り山のように積んであった、市民の皆さんから送られてきたタンポポ調査用紙、それを分析して作成した高知県内の市町村別分布マップは、見てすぐにわかるように立体的に提示してあり、興味をひかれるものでした。
すみれ種類トップは香美市で24種類、タンポポ種類トップは大豊町と梼原町で8種類とのことでした。
できるだけたくさんのデータを集めて、そこから一つの結果を導いています。
ロジカルシンキングの手法の一つの帰納法が使われているのだなと感じました。

 

暑すぎもせず寒すぎもしない。こんな日は、自然の中に身を置くと気持ちが良いです。
「春の野に菫つみにと来(こ)し我そ野をなつかしみ一夜寝にける」【春の野原にスミレを摘みにきたのだが、野辺の美しさに心ひかれて、ここでつい一夜を明かしてしまったなぁ。】(万葉集)と詠んだ、1200年以上も前に生きた山部赤人は、牧野植物園でも一夜を明かすことだろうなあと思いを馳せたことでした。

2016年04月13日

息を呑むほどの美しさの桜を今年も堪能できました。
今日の雨で、明日はまた一段と葉桜になっていることでしょう。
「願わくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月の頃」【「願いが叶うのであれば、満月の(陰暦2月15日)頃、春の満開の桜の下で死にたいものだ」】と詠んだ西行法師の一首が、ふと浮かびます。
命あるものは必ず終わりもあります。この世に生まれた瞬間から、死に向かって時は過ぎています。
「生」の5画目の「一」は、「死」の1画目の「一」と共有状態なのだなと思います。
無事に過ごせる毎日に感謝です。
桜に限らず、草木が萌える春は、前に進むエネルギーをくれます。

HOTS STUDY HOUSE 高知 オープン

2016年04月1日

皆さん、はじめまして。
「HOTS STUDY HOUSE 高知」をオープンいたしました。
このブログでは、日常での出来事や、HOTS教育に関連する様々な話題・テーマについての見方・考え方を紹介していきます。
その紹介を通して、HOTS教育についての読者の皆様の理解が深まるように 努力していきます。
今回はブログ開始のご挨拶のみです。
それでは、次回からの投稿をお読みください。

HOTS STUDY HOUSE 高知 代表 高橋 美穂
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ホッツ スタディハウス 高知
Tel.088-831-2089
〒780-8040 高知市神田853-16
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