高知大学・奥村訓代ゼミでHOTSエッセイ講座がスタート

2017年12月9日

2017年12月8日(金)、高知大学人文社会科学部 人文社会科学科 国際社会コースの奥村訓代ゼミで「HOTSエッセイ講座」がスタートしました。受講者は、卒業論文の執筆の準備に入った大学3年生のゼミ生12名です。卒業論文の執筆は来年が本番ですが、文字数、16,000字の卒業論文の執筆は容易ではありません。「問いの立て方」「調査の方法」「ロジックの組み立て方」「論文としての文章の形式」など、事前に学ぶべきことは多岐に及びます。本格的な卒業論文の執筆に向けて、「自分で考えて、自分の意見を持ち、それを人に伝える力」を指導する「HOTSエッセイ講座」が、ゼミ生の一助となることを願います。

尚、指導は本年12月より来年の2月にかけて、8回行います。

「HOTSエッセイ講座」開講の機会を設けて頂いた、奥村訓代教授とゼミ生の期待に沿えるよう、授業の充実に努めたいと思います。  HOTS教育センター 講師:高橋 聖

グループディスカッション

2017年12月1日

数年前、東京の難関私立中学校の入試問題で、「ドラえもんは生物として認められることはないのはなぜか、その理由を答えなさい。」というのが出されています。
興味を引く面白い問題です。
教室に来てくれている生徒さんに、「ドラえもんはなぜ「生物」ではないの?」と尋ねてみました。
まず、自分の考えを整理します。その後、意見交換です。
「生物は寿命があるけど、ドラえもんにはないから。」
「扇風機なんかが、古くなって使えなくなったら、『寿命』だからって言うよ。生物でなくても寿命はあるよ。」
「寿命が来ても、修理すれば生きかえる。」
「人が作ったロボットだから。」
たくさんの意見が出されます。
小学3年生から中学生までの異学年の生徒さん達が、既知の知識から発する言葉は、聞いていて楽しいです。
グループディスカッションの利点です。
考えを言い合って、聞き合って、学びが深まっていきます。

高知国際中学校・高等学校 第2回学校説明会

2017年10月2日

「高知県立高知国際中学校 ・高等学校 第2回学校説明会」が、10月1日(日)、高知県立高知西高等学校で開催されました。

一条校でIB教育を行っている学校20校の内、MYP認定校は5校のみで、高知国際中学校は、全国で3例目の国公立校になる。教員は、IB校(東京学芸大学附属国際中等教育学校)で1~2年の指導経験者、IB認定の教員養成大学院修了者が授業を担当する。生徒が主体的に探究する力をつける授業を行う。ICT(情報通信技術)の活用で、学校と家庭学習を一貫して行っていきたい。
などの説明がありました。

高知で初めてのIBを導入する学校の開校に向けて、着々と、指導者の育成が進んでいるのだなと実感できました。

個性

2017年09月17日

課題エッセイの「問い」に「『個性』って何?」というのがあります。
「好きな動物」や「好きな食べ物」などの具体的な概念とは違い、抽象的な概念でのエッセイなので、生徒さんが「むずかしいなあ。」と頭をひねりながら、自分の考えを書いています。
「個性」に関してたった一つの正解があるわけではないので、「個性」について定義することから始めます。
定義に基づき、自分のアイデアをだし、段落を構成していきます。
自由な発想で完成したエッセイは、その人だけの独特のもので、まさに「個性」の表れたエッセイになっています。

高知大丸で開催されている「藤島清治版画展 光のメルヘン」を鑑賞しながら、生徒さんたちが書いた「個性」のエッセイを思い出したことでした。

プラス・マイナス

2017年09月2日

イタリアのアーティスト、ブルーノムナーリの「プラス・マイナス(つけたりとったり)カード」がおもしろいのです。
72枚のカードを使った遊びです。そのうち48枚は透明なシートに、人、木、動物、乗り物などのいろんな絵の素材が描かれています。それらの透明シートを重ねて、色々な絵を作ります。
重ねたり、差し替えたりしているうちに、物語が生まれます。
重ねて作り上げた絵で、生徒さんに「お話」を発表してもらいます。
雨の降り方も、「ザーザー」や「パラパラ」と使い分けて話してくれますので、どの程度の雨なのか、聞き手も想像できます。
「木の描かれたカードを重ねれば、森ができあがります。森の上に雨、太陽や月、空を飛ぶ鳥たち、散歩する犬のカードなどを重ねていくと、どんどん場面が変わっていきます。」と解説書に書かれています。
想像力が広がる、子どもだけでなく、大人も楽しめるカードです。
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「第2回夏休み作文教室」実施報告

2017年08月7日

8月5日(土)、高知県民文化ホール・第6多目的室において「第2回夏休み作文教室」を開催しました。
午前、午後併せて200名近いご参加をいただきました。
第1部の、「今からの子どもに求められる書く技術」のセミナーでは、2020年度から大学入試が変わることや、大学入学共通テストの記述式モデル問題の正答率が33%であったことなど、これからますます「書く力」の習得が求められていく話がされました。
第2部の作文指導では、「わたしの好きなマンガ・アニメ」でエッセイを、保護者にも書いていただきました。
ブレインストーミングでアイデアを出し、アウトラインでアイデアを整理して3つの理由と、それらの説明を簡潔にアウトラインで表し、最後に完成された文章で仕上げます。
好きなマンガ・アニメに、「ドラえもん」を選ぶ生徒さんが多かったですが、アイデア、視点はまさに十人十色、「みんな違ってみんないい」でした。
「文豪スレイドックス」「ウィード」「僕のヒーローアカデミア」「ちはやふる」「こっち向いて!みい子」「小公女セーラ」「ミニオンズ」「トムとジェリー」「鋼の錬金術師」「名探偵コナン」「カーズ」などなど、たくさんの作品について各自が書いたことをお子様たちに発表してもらいました。

・あまり作文が好きではなくて、どうやって書いたらいいか分からなかったけど、今日は分かりやすかったからよかった。
・ブレインストーミングを使って、エッセイの書き方を知ることができた。
・むずかしかったけど、楽しかった。
・いろんな人の意見が知れたから良かった。
・みんながどう思っているのかわかったからよかった。
と、それぞれに、感じたことをアンケートに書いてくれました。
アンケート用紙最後に「この授業が、あなたの作文・小論文を書く時の助けになることを願います。」との一文を添えていましたが、これに対し、「もちろんです。役立てます。天才になります。」と書いてくれた生徒さんがいて、思わず笑みがこぼれ、心がほんわかしました。
ああ、この屈託のなさが、素直さが、豊かな発想力を形成するのに役立つのだろうなと感じたことでした。
ご参加ありがとうございました。
ご参加された皆さまに、少しでも有益な時間を提供できたのであれば幸いです。
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オープンエンドの「問い」

2017年07月23日

当塾は、オープンエンドの「問い」を基本としています。
「正解」がないため思考の旅路に終点がありません。
オープンエンドの「問い」は、自分の考えを持ち、それを相手に分かりやすく伝えるトレーニングに最適です。
入試等で出される「問い」は、正解がある「問い」がほとんどです。
クローズドエンドの「問い」です。
タキソノミーで言えば、「知識」と「理解」の定着度を見る「問い」になります。
生徒さんたちが喜んだ「問い」に、「これは何でしょう?どのように役立てますか?」というのがあります。
生徒さんに馴染みのない、ある「物」を見せて、思いつくことを書いてもらいます。
本来の用途がわからないまま、自分ならどのように役立てるのか、想像豊かに考え、提案するのです。
「問い」作りは、結構難しく、時間がかかります。
それでも、生徒さんが、目をキラキラさせて、「ああだ、こうだ」とブレインストーミングする様を見るのは楽しく、今日もオープンエンドの『問い』作りに精を出しています。
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グループ・ブレインストーミング

2017年07月8日

生徒さんは、1人1人が、違う「課題エッセイ」に取り組むのが、いつもの授業風景です。
ある日、小学中学年、小学高学年、中学生と、複数学年で、同一課題エッセイに取り組んでもらいました。
各自がブレインストーミングをします。
付箋紙にアイデアをどんどん書き出していきます。
付箋紙1枚には1つのアイデアだけ書きます。
ホワイトボードに、それらを貼り付けていきます。
全体を皆で見渡して、同じ意味合いを持つものをまとめて、グループ分けを行います。
それぞれのグループに名前をつけます。
もう一度全体を見て、小グループを更にまとめて、大きなグループにまとめていきます。
同じものを見ながら、意見を言いながら仲間分けするので、一方通行ではなく、双方向でのやりとりができ、お互いの気持ちに時間のずれが生じません。
グルーピングをして、分類(分けること)ができたら、文章にしていきます。
大きなグループになったものに優先順位をつけて、アウトラインを各自が書いていきます。
グループでブレインストーミングを行うと、自分では考えもしなかったアイデアが他者の視点から出されていて、新しい発見ができます。
自分のアイデアと他者のアイデアの融合で、多様な視点で捉えた文章が生まれてきます。
生徒さんたちは、「『問い』が難しい。」と言いながらも、しっかり自分の意見を出して、授業を楽しんでくれました。
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梼原学園9年生(中学3年生)、エッセイの授業を体験

2017年06月16日

梼原学園で、9年生(中学3年生)が、「好きなスポーツ」の『課題』で、エッセイの体験授業に取り組みました。
エッセイは、「自分の意見を相手にわかりやすく伝える文章」です。
『段落の冒頭に、自分の主張や考えを書きます。続けて、その主張や考えを支持する文を書きます。
1つの段落は1つの考えについてだけ書きます』と、エッセイの構造を学んで、ブレインストーミングの開始です。
「達成感があるから」「かっこいいから」「楽しいから」など、思い思いのバブルを書いていきます。
「どんな達成感?」「どんふうにかっこいいの?」「なぜ楽しいの?」
相手にわかりやすく伝えるために、生徒さんたちが、具体的な説明を加えていきます。
友達の発表を聞いて、皆が拍手をします。
同じ『課題』でも、表現の切り口が違います。
「みんな違って、みんないい」の世界が繰り広げられています。
他者の意見を聞くことは、多面的視点で考えられる力をつけるのに有効です。
2時間続けての授業でしたが、休憩時間も休むことなく、考え続けていました。
素直で、一生懸命で、気持ちの良い生徒さんたちの姿でした。
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梼原学園5年生、エッセイの授業を体験

2017年06月15日

梼原学園(梼原町立 梼原小中学校)で、5年生がエッセイの授業を体験しました。
梼原町教育委員会・梼原学園・HOTS教育センターが連携することで、この取り組みは実現しました。
「作文は苦手」と言っていた生徒さんたちからも、エッセイを書き終えた後は、「また、書きたい。」「どう書いて、何を書くのかわかったから、自信がついた。」などの、頼もしい声を聞くことができました。
ブレインストーミングに手間取る友達に声掛けしたり、こちらの問いかけに素直に応じたりと、2時間の授業を楽しんでいました。
1人1人発想が違うので、友だちの発表を聞くことで他者の視点を知ることができます。
自分の考えに広がりが生まれます。
梼原学園の生徒さんたちの取り組み姿勢は見事でした。
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自問自答のスキル

2017年03月31日

新設される「高知国際中学校」の課題研究では、1年生で、学習活動や講演などを通して興味・関心を抱くものに出会う。2年生で、ミニ課題研究を通して興味・関心を掘り下げて深める。3年生で、個人の興味・関心を追求し研究をまとめ究める。一例で7,000字の論文作成となっています。
自分自身で課題研究テーマを決めるには、「自分で問いを立てる力」が必要です。
先生が生徒に発問して生徒が答える、生徒がわからないことを先生に質問するという受動的な学びではなく、自分で「問い」を立てる能動的学びです。
生徒が自分で「問い」を立てられるようになるには、指導者の導きが必須です。
指導者は「課題エッセイ」のような具体的な「問い」ではなく、1つの場面を提供します。
それに対して生徒はできるだけたくさんの「問い」を作っていきます。
分類、分析、整理、評価、創造などの思考スキルが使われます。
ブレインストーミング→アウトライン→パラグラフライティングエッセイを書いている当塾の生徒さんたちも、最後は自分で「問い」を見つけて書いてもらうことを目標にしています。
自立した主体的な学び、「自問自答」のスキルの習得です。

課題エッセイ

2017年03月20日

生徒さんたちがエッセイを書いています。
課題エッセイの目的は、「理由を述べる事」「比較すること」「分類すること」など、課題により様々です。
ブレインストーミングを行っている時間は、「問い」に対して向き合っている時間です。
沈黙の中、自問自答を繰り返し、頭の中のアイデアを書き出しています。
十分な時間を確保してアウトプットされたいくつものアイデアは、私が思いもつかないような発想があり、わくわくする時間を味わわせてもらっています。
私の「なぜ、そう思うの?」問答にも、じっくりと取り組んでくれます。
アウトラインを作り、パラグラフライティングで完成したエッセイを発表しますが、1から10まで全て、自分自身が書き上げたものなので、自信を持って発表しています。
「犬と猫、どちらが好き?」のような優しい「問い」から始め、「自然エネルギーは原子力発電の代替エネルギーになれる?」のようなより難度が高い「問い」に対しても、エッセイを書けるようになることを目標としています。
繰り返し課題エッセイを書くトレーニングで、高度な思考技術が涵養されます。

東京学芸大学附属中等教育学校の適性検査

2017年02月14日

高知国際中学校が導入予定のMYPを実施している、東京学芸大学附属中等教育学校の第1学年4月入学選抜検査の問題を解いてみました。
昨年度(平成28年度)の適性検査Ⅰでは、大問2題で、身の周りにある金属の組み合わせを選ぶ、4年〜6年で学んだ算数の知識をもとに解く、トタンと鉄、ブリキの利点と欠点を記述する、信号機の問題で、全方向赤信号時間が非設定だとどのようなことが起こるか、起こる理由を含めて記述、またどのような計算で全方向赤信号時間を求めればよいか、必要な情報を選択して、その情報をもとに記号の式を作る。更に、全方向赤信号時間を何秒にすればよいか、提示された条件を当てはめて求めるなどの問題が出ていました。
適性検査Ⅱでは、「難民問題」をテーマとした大問1題で、小問が7題あり、資料を読み解き、自分の考えを記述する問題になっていました。

 

今年2月3日に行われた適性検査Ⅰは、誕生日の曜日とうるう年に関する問題、よごれの落ち具合いを実験によって視覚的にわかるようにする方法、資料をもとに、自身の考えを理由と共に記述する問題でした。
適性検査Ⅱでは、2016年8月から新しく祝日になった「山の日」に関連して、私たちの生活に欠かせない「木」に関わる問題でした。木材が多く使われてきた理由、人々が使う木材を生産する林業の役割、日本の林業の移り変わりとその現状について、資料を読み解き、自分の考えを記述します。1つの「問い」では120字〜150字、もう1つは200字〜250字で記述します。

 

小学6年生が解く適性検査ですが、なかなかの解きごたえでした。
自分の考えを、45分間の適性検査時間で、的確に相手に説得力を持って伝えるためには、技術が必要です。
自分の考えを視覚化する→出された個々の考えを分類して仲間に分ける→必要な情報を取捨選択する→優先順位をつけて、理由とともにアウトラインを作成する→肉付けを行い誤字脱字に注意して文章を仕上げる
これらの一連の作業を繰り返しトレーニングすることで学習技術は身につきます。
適性検査で出された問題は、教科書で学ぶ知識と実際の生活が結び付けられています。
学校で学んだことが、取得した知識が、実社会で利用でき役立つのであれば、「勉強」というのは楽しいものになりますね。

国際バカロレア(IB)のプログラム

2017年02月1日

IBが提供するプログラムの対象は年齢によって分けられています。

PYP:プライマリー・イヤーズ・プログラム・(3歳~12歳)幼稚園、小学校・1997年設置 
MYP:ミドル・イヤーズ・プログラム・・・・(11歳~16歳)中学校・・・・1994年設置
DP:ディプロマ・プログラム・・・・・・・・(16歳~19歳)高校・・・・・1969年設置
CP:キャリア関連プログラム・・・・・・・・(16歳~19歳)・・・・・・・2012年設置

文部科学省のホームページによると、
PYP (Primary Years Programme)は、精神と身体の両方を発達させることを重視しているプログラム 

MYP(Middle Years Programme)は、青少年に、これまでの学習と社会のつながりを学ばせるプログラム  
DP(Diploma Programme)は、所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)が取得可能なプログラム
CP(Career-related Program)は、キャリア教育・職業教育に関連したプログラムであり、生涯のキャリア形成に必要なスキルの習得を重視する
と説明されています。

 

国際バカロレアの認定を受けている学校は、平成28年12月1日現在、世界140以上の国・地域において4,677校だそうです。
学校教育法第1条に規定されている学校(1条校)は15校あります。
平成30年に開校予定の「高知国際中学校」が導入を予定しているMYPですが、現在それを実施している国公立の中学校は、「東京学芸大学附属中等教育学校」の1校のみです。
1条校以外のインターナショナルスクールなどでMYPを実施している学校は8校あります。

国際バカロレア(IB)の学習者像

2017年01月31日

国際的な視野を持つ人間の育成を目指している国際バカロレア(IB)は、IBの学習者として努力する10の目標を掲げています。

  • 探究する人(Inquirers)
  • 知識のある人(Knowledgeable)
  • 考える人(Thinkers)
  • コミュニケーションができる人(Communicators)
  • 信念をもつ人(Principled)
  • 心を開く人(Open-minded)
  • 思いやりのある人(Caring)
  • 挑戦する人(Risk-takers)
  • バランスのとれた人(Balanced)
  • 振り返りができる人(Reflective)

これらの人物像は、知的成長や学習面での成功にとどまらない、人間としての幅広い能力と責任感を育むことが意図されています。
人間としてあるべき理想の姿のようにも感じます。

国際バカロレア

2017年01月29日

高知国際中学・高等学校が導入予定の『国際バカロレア』は、1968年にスイスのジュネーブで設立された非営利団体の「国際バカロレア機構(IBO) International  Baccalaureate Organization」が提供する「世界共通の大学入試資格とそれにつながる小・中・高校生の国際的な教育プログラム」です。
英語のインターナショナル・バカロレア(International Baccalaureate)を略して『IB』とも言います。
ジュネーブは、国際赤十字、国際労働機関、世界保健機関、世界気象機関など多くの国際的な機関がある国際都市です。
ジュネーブは1例ですが、国と国の移動を伴う国外で就労する国際機関職員、外交官や特派員などにとって子女の教育は大きな問題でした。
その国の教育制度で学習した知識が、帰国した場合や移動した国で適用されるとは限らないからです。
国外就労者の子女が増えてきて、希望する大学に進学できる世界共通の資格制度の必要性が高まったことで、IBOは設立されました。
IBOに許可・登録された学校で、その課程を履修して認定証書(ディプロマ)を取得すれば、世界100ヶ国以上、20,000校以上の大学で入学資格や受験資格として認められます。
国際バカロレア(IB)は、国際的な視野を持った人材を育成するための教育プログラムです。
世界各地で学ぶ児童生徒に、人がもつ違いを違いとして理解し、自分と異なる考えの人々にもそれぞれの正しさがあり得ると認めることのできる人として、積極的に、そして共感する心をもって生涯にわたって学び続けるよう働きかけています。

高知国際中学

2016年12月22日

高知県議会12月定例会で、現在の「県立高知南中学校・高等学校」と「県立高知西高等学校」が統合してできる新中高一貫校の校名を「高知国際」とする条例改正案が可決されて、正式に決まったようです。
2018年4月から高知国際中学に1期生が入学するのですね。

 

「国際」といえば、高知県では留学生400名余りが学ぶ明徳義塾(中学では国際クラス、高校では国際コースを持つ)がありますが、「高知国際」と「明徳義塾」の両校が競い合って、教育の国際化が推進されればいいですね。
国際バカロレア(IB)の教育は、読書力・思考力・表現力を兼ね備えた探求心豊かな子どもを育てます。
国際バカロレア(IB)の教育が、1部の限られた生徒にとどまることなく、県内の多くの生徒が恩恵を受けられるよう、広く県内に普及すればよいなと期待します。
ちなみに「高知国際中学」は、当塾から自転車で10分足らずの距離にあります。

※メモ
「5段落エッセイ」・「ディベート」・「クリティカル シンキング」など、国際バカロレア(IB)教育に関連する記事をブログの中で紹介しています。
国際バカロレア(IB)教育関連ブログ by HOTS
※イベント情報
高知県立高知国際中学校 国際バカロレア(IB)教育 「学習プランニング&体験受業」を開催します。
期間:2017年1月~3月

書く力を鍛える=考える力を育てる

2016年12月1日

『HOTS STUDY HOUSE 高知』には、平成30年に開校される「高知国際中学校」への受験を希望する生徒さんもいます。学校で学ぶ知識の定着や、更には応用力を磨くために他の進学塾へ通いながら、当塾に来てくれている生徒さんもいます。
エッセイ課題に対して、ブレインストーミングをしながら、自分の考えを書き出しています。「書く力」を鍛えています。

 

色鉛筆には、12色や36色、100色というのもあります。色数が多ければ多いほど、描きたい「色」を見つけることが可能です。
言葉も同じです。より多くの「言葉」を知っていれば、場面に最も適切な「言葉」を選ぶことができます。
たくさん知っていて、その中から選んで使うのと、少ししか知らないで使うのでは、相手に伝える説得力に差がでます。
「色」が100色もあったら、選ぶのに時間がかかり、困惑することが考えられます。そうならないためにも、頻繁に使用して、「色」を自分のものにすることが必要です。
書く力を鍛えるのも同じことです。何度も何度も書いて、「言葉」を自分のものにします。

 

トレーニングの積み重ねが書く力を鍛えます。それは、考える力を育てていることになります。

※メモ
「5段落エッセイ」・「ディベート」・「クリティカル シンキング」など、国際バカロレア(IB)教育に関連する記事をブログの中で紹介しています。
国際バカロレア(IB)教育関連ブログ by HOTS

「県立高知国際中学校・高等学校」で求められる書く力

2016年11月25日

高知県教育委員会協議会で、 現在の「県立高知南中学校・高等学校」と「県立高知西高等学校」を統合する中高一貫校の名前が、「高知国際」に決まりました。 
中学校は2018年(平成30年)高校は2021年(平成33年)4月から、高知県立の併設型中高一貫教育校が高知市に新たにスタートするのですね。
国際バカロレア機構に認定校と認定されたら、国際バカロレア(IB)プログラムが導入されるようです。

高校でのディプロマ・プログラム(DP)では必須のTOK Essay(「知の理論」に関する論文)と Extend Essay(課題論文)があります。
TOK Essayは日本語で3,200字、英語で1,600語程度の、Extend Essayは日本語で8,000字、英語で4,000語程度の Essay(エッセイ)を書きます。
以前もブログで書きましたが、ここでの「エッセイ」は、日本語で思い浮かべる「随筆」ではなく、決まったスタイル(型、形式)にはめ込んで、「自分の意見や考えを、相手に説得力を持って伝える文章」をいいます。
小論文の基本となるのが「5段落エッセイ」です。「5段落エッセイ」は、1段落が序論(Introduction)、2,3,4段落が本論(Main Body)、5段落が結論(Conclusion)の5つの段落で構成されています。
この書き方をマスターしておけば、研究したトピックを、相手に説得力を持って伝えることがより可能になると思います。
高知国際中学校では国際バカロレア(IB)のMYP(Middle Years Programme)が導入される予定ですが、MYPの段階から読んで書くトレーニングが始まるのではないかと思います。今後明らかになる入試制度、カリキュラムが楽しみです。

※メモ
「5段落エッセイ」・「ディベート」・「クリティカル シンキング」など、国際バカロレア(IB)教育に関連する記事をブログの中で紹介しています。
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